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わたしたちの主張
令和5年2月15日
「「諸刃の剣(もろはのつるぎ)」」

▼70歳男性知人の奥様が急逝し、程なくして愛犬も亡くなりました。独居知人は子供さんのアイデアで 「ロボット犬を買うことにしました」と。えっ!? の私に 「ロボット犬も時間と共になついてくるのですよ、それにゴハンも散歩も要りませんからね」と笑いながらも真顔で話してくれました。若い人の発想に驚きつつも、AIの不具合で〝飼い犬に手を噛まれる〟ことってないの?  と〝諸刃の剣〟的発想に。
▼AIの進歩には目を見張ります。身近な日常生活のあちこちに浸透してきています。 スマホの〝Siri〟、家電製品や車などの音声アシスタント、お掃除ロボット、自動センサー搭載エアコン、ヒト型・ペット型ロボット、安全運転サポート車などです(因みに〝ルンバ〟は地雷探知機の応用だそうです) 。 そしてAIに手持ちのスマホをリンクさせると更に活用度はアップします。このようにあらゆる分野に欠かせないAIも所詮コンピュータですが知能を持つが故の、ハッキング、ウイルス感染などでは更なる高度の危険も起こるでしょう。ドローンやフェイク画像は比較的安価で作れますので戦争では頻繁に使われてきています。 AIは使いようでは「善」にも「悪」にもなる〝諸刃の剣〟です。そもそも古来より人類は数えきれないほどの〝諸刃の剣〟を作って来ました。金属器と刀、ダイナマイトと爆弾、核エネルギーと核兵器、そして今やコンピュータ。しかもコンピュータはもう無い時代には戻れないほどのメリットと全世界を混乱に陥れるほどのデメリットをも有しています。
▼一方、国政に目を転じると、マイナンバーカードも〝諸刃の剣〟と言えましょう。国はデジタル化による事務手続き上のメリットだけを強調し、悪用化、個人情報を国が把握という国民の心配には目をつぶっています。また医療現場においては健康保険証との一本化(マイナ保険証)がデメリットとして起こってきています。オンライン資格確認では費用、経費の負担や窓口業務煩雑も派生してきます。これを契機にもう開業をやめようかと考えている同年代の歯科医もいます。加えてマイナンバーカード申請者は最大2万円分のポイントをゲットできるとか、今年の4月からは保険証だけの受診者は6円アップだとかの〝アメとムチ〟の申請者増加方法には違和感や軽率感すら覚えますし、国民不在の場当たり的・見切り発車的政策には納得できません。
▼余談? になりますが、NHKのテレビ番組で新型コロナウイルスの免疫の話がありました。その中で歯周病菌に対する抗体の型とコロナウイルスのある変異株に対する抗体の型が酷似しているというヒントが免疫学の教授から話されていました。では歯周病菌とはピッカピカの〝諸刃の剣〟??
 (監事 上松 誠八郎)

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