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わたしたちの主張
平成29年3月15日

佐賀からエネルギー革命を!!

 玄海原発3・4号機の再稼働に関して歴史的な選択の時である。現在、佐賀県民の知仁勇が問われている。
 人類の歴史は、自然破壊と戦争の歴史であったと揶揄される。そして今その言葉を、一笑に付して済まされないところまできてしまったというべきであろう。人類が不遜にも核を操作し始めたからである。核は兵器となり広島・長崎で地獄を表出し、多くの犠牲者は水を求めつつ、焼き殺された。一方、平和利用という言葉に幻想を抱かせられて核の原子力発電はスリーマイルやチェルノブイリだけでなく、わが国、日本の福島で暴発し、制御不能となりいまだコントロールできずに、この後、どれほどの困難と犠牲を強いられるか分からない状態である。しかも放射能を帯びた地下水は止めようがないと報道されて始末に負えない。
 それなのに核兵器保有国は増え、原発は止められずに増えつつある。
 ホモ・サピエンスは全く愚か、と猿に笑われても仕方ないのではないか?自然破壊において一番恐ろしいのが放射能汚染といえよう。
 猿から進化して人類となり、立位歩行で大脳皮質も発達したが、殺し合いの武器ばかり作り出し、揚げ句の果てに、原発で海や湖、空気を放射能で汚染しようとしているのであるから、猿からの進化というより退化していると反省すべきではあるまいか。
 少なくとも猿は、核兵器という大量破壊・殺戮の道具や危ない原発を作らない。
 ここで人類は矜持と知恵を取り戻し次世代のためにも、環境と平和を守らねばならない時である。平和に関しては米国で出版されている漫画「戦争中毒」のような政治家が世界に増えつつあるようで、戦争を経験した世代として心配である。しかし、差し迫っている原発に関しては焦眉の急である。
 世界一危険とされる玄海原発3号機はもちろん、4号機も再稼働せず、再生可能エネルギーに変えて先陣を切り日本を脱原発に導き世界に発信し、地球環境を放射能汚染から守ったSagaとなる事を願う。
 来年は明治維新150年である。ジャーナリストのフランク・ギブニーの言葉を思い起こすと、世界の五大革命の中で一番、素晴らしいのが明治維新と評価されている。明治維新史学会の毛利敏彦元会長は、薩長土肥ではなく肥前が一番、進んでいたと論破し鍋島直正公を中心とする俊秀たちの功績を称賛されている。
 原発は危険で高くつき、後世にツケを残すことが証明された今、佐賀から脱原発し、人類の将来のために、再生可能エネルギーに変える勇気を持つべきである。
 (常任理事 太田 記代子)

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