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わたしたちの主張
令和2年7月15日
スペイン風邪と新型コロナウイルス

 新型コロナウイルス感染者数は7月10日現在、世界で1200万人を超え、死者は55万人を超えた。世界中ではまだまだ猛威を振るっているウイルスだが、日本では緊急事態宣言も5月25日に解除され、関連のニュースは減った。プロ野球は開幕し、Jリーグも再開し、徐々に気の緩みが出てきている感がある。
 1918年からパンデミックを引き起こしたスペイン風邪(インフルエンザウイルスA型)は、世界中の推定で約2500~4000万人が亡くなった。日本では、第3波にも及び、内務省衛生局は約39万人が死亡したと推定している。当時の人口1000人あたりの感染者数は、埼玉県で最も高く、573・59人だった。2番目は佐賀県で、572・85人だった。第1波の佐賀県の発症者は2週間で2万人とのことだ。簡単に「オーバーシュート」(爆発的急増)と呼ばれるインフルエンザの猛威にさらされた。
 第1波の佐賀県の感染者数は約40万4000人で、当時の佐賀県の人口は約70万5000人であった。佐賀県ではこの第1波だけで数千人が犠牲になった。単純に比較はできないが、100年ほど前には想像を絶する感染が起こっている。
 日本では、4月7日に7都府県を対象に緊急事態宣言が出され、その後4月16日には全国に拡大した。同時に景気の落ち込みが徐々に進んでいった。会議もWeb会議が行われ、人と会うことが減って、生活も大きく変わった。
 ここ最近も、毎日感染者が多数確認されている東京都は、夜の街で感染拡大しているようだ。ウイルスを持った無症状の人が動き出したことが背景にあるという意見もある。
 医療従事者として、マスクやアルコールなどの医療材料の不足や価格の高騰を経験した。また緊急事態宣言による患者減も追い打ちをかけ、医業収入も激減している。今後起こりうる、第2波や第3波を考えながら対応を検討する。これからも医療従事者として、新型コロナウイルスを考えながらの日々は続く。このウイルスとの付き合いはこれからも長くなるだろう。
 (新型567ウイルス)

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