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わたしたちの主張
平成23年11月15日
ココロすべきはココロなり
  
 世の中はクリスマスモードに入りつつあります。この時期になると考えさせられることがあります。 私が福岡市から鳥栖の新興の町に移転開業したのは9年半前。当初は夜になると医院前の歩道ですら真っ暗でした。そこで、せめてこの時期だけでも明るくしようと手作業で医院庭にクリスマスイルミネーションを飾りました。やがてアウトレットが来るや町も賑やかになり交通量も増え、夜も明るくなりました。そうなるとライトアップに加え、町のアピール度アップのためと、皆さんにもっと楽しんでもらおうという”純粋なココロ“で手作業から業者依頼へとグレードアップしました。しかしその後のリーマンショックでわが町のみならず日本全体の夜がエコムードで暗くなりました。わが家の経済状態も暗くはなりましたが、逆にこんな時こそ”景気付け“、”遊びゴコロ“が必要だとのココロ意気で飾り続けました。ところが陰では「このエコの時代に無駄な電気を使って」なる声が聞こえてきました。良かれと思うことにも思いもかけない逆の発想をするヒトのココロがあるという自戒のキッカケにもなりました。
 かくして私も開業33年が過ぎていろんなヒトのココロに出会いました。ヒトのココロに向き合う仕事(特に医療)の大変さ、難しさ、大切さを痛感しました。ヒトのココロを読み取り、ヒトのココロを受け入れ、ヒトのココロを掴み取ることは医療と経営を両立するための必須条件であるし医者の使命だとも思います。この”ヤジロベー“を何とか33年間操ってきました。しかしそれにも少し疲れてきました。つまり、今ほど医者と患者のココロが”ココロの形“を変えてしまった時代があったでしょうか。昔は大らかだった、と言えばそれまでですが、お互いのココロがギクシャクした角張った形になったような気がします。二つのココロが丸い形であれば医療の両輪となってスムースに進むのでは?但し、両輪の形は同じ大きさでないと真っ直ぐに進みませんし、柔らかいコトバをクッションに付けたら更に滑らかに進むでしょう。
 ココロないコトバひとつで患者は時には「モンスター」に、医者は「??」に変身するかも。ココロあるコトバひとつで患者は時には「健康体」に、医者は「名医」に変身するかも。使うコトバはやはり医者も患者も敬語が良いのでは?しかし患者には「さま」ではなく「さん」付けではいけませんか?
(監事 上松 誠八郎)

 

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