生活習慣病管理料
さてさて2024年の6月から糖尿病、高血圧症、脂質異常症の3疾患が特定疾管療養管理料の対象疾患から外され、生活習慣病管理料で算定することに決められた。 患者さんの同意を得て療養計画書を作成し、 目標設定や生活指導を行うことで、月に1回の算定が可能となる。 特定疾患療養管理料は月に2回算定可能であったのだが。 1回の算定点数はわずかに多くなったものの、月に1回だけの算定では医療機関の請求点数は減少する。 特定疾患療養管理料を算定していた患者のうち約60%の患者で生活習慣病管理料・の算定をしているとのことである。 多くの医療機関で保険点数の請求が減少したのではないか。生活習慣病管理料の国民医療費全体に占める割合は1%未満でしかないが、多くの開業医にとっては厳しい改定だったのでは、と推察される。
ところでどうしてこの3疾患に限定されたのであろうか。 3疾患のそれぞれに算定点数が異なるのはどうしてなのであろうか。 2疾患、 3疾患が合併しているにもかかわらず、1疾患の点数だけでしか請求できないのはどうも納得がいかない。合併した場合の割り増し点数が必要ではないのか。
さてさて管理料(I) は血液検査や心電図、 内視鏡やエコー、 診療情報提供などが包括された点数である。(I)を算定すると、算定した月から起算して6カ月間は管理料(Ⅱ)を算定できないルールになっている。そのため高点数であるからという単純な理由で(I)を算定してしまうと、結局は経済的に損失を被ることになってしまう。 状態が安定して検査も頻繁に行う必要のない患者さんに対しては、 管理料(I)を算定する方が収入の増加にはつながるものと思われるが、自己負担3割の患者さんに、 高点数の請求をするときには注意が必要である。
管理料(Ⅱ)を算定している他の医療機関に移ってしまうのではないかと危惧される。 状態の安定した窓口1割負担の患者さんには、 申し訳ないが、管理料(I)を算定した方が医療機関の経営面では良いのではないか。 2割負担の患者さんに対してはその患者さんの生活背景や性格を考慮して(I)(Ⅱ)を決めていただきたい。
さてさて特定疾患療養管理料の対象疾患から3疾患を除外し、生活習慣病管理料に変更したのは、診療所の収入が一般企業に比べて多いという財務省の恣意的なデータに基づいて、少しでも診療所の収入を削減しようという思惑からの診療報酬改定であったものと思われる。 実際の外来診療報酬は特定疾患療養管理料からこの生活習慣病管理料に変更になってから多くの医療機関で減収になっているというデータが存在する。
経営を意識しての日々の診療を行うことは、これからの医療機関存続には絶対に必要なことになってきてしまった。
(顧問 藤戸 好典)