「社会保障の堅持こそが為政者の最大の責任と義務なのだが」
誰でも今は若くても必ず老いていくものだし、今は元気で病気知らずだとしても何時、医療や介護の世話になるやも知れない。社会保障の堅持は、時代が変わろうと為政者が変わろうと一貫して達成すべき最大目標であるべきではないだろうか。 昨今の医療介護年金などの社会保障の現状を顧みると、為政者は堅持することよりも、いかにして社会保障予算を削って国の負担を世代間の問題にすり替えているように思えてならない。全国42の国立大学病院長会議(昨年7月)の会見で、24年度決算で過去最大の285億円の赤字になったと報告があり、前年度に比べ、収益は547億円増加した一方で、医薬品(高難度医療など)や治療材料費などの診療経費や、人件費、水道光熱費、委託費(保守、清掃、検査など)等の固定費の高騰で経費が773億円増加し、全体の約7割にあたる29病院が赤字に。また全日本病院協会はじめ主要な病院団体なども「地域医療はもう崩壊寸前です」などと強いメッセージで苦境を訴えている。全国約1700の病院のうち、昨年度の赤字病院の割合が前年度の50・8%から61・2%に急増していること、職員の待遇で他の産業と同じ水準の賃上げができないことなどを示し、「物価、賃金の上昇に適切に対応した診療報酬」を求めている。
前回24年度診療報酬改定で医療機関の経営にどのような影響があったかの設問に対し、開業医の37・2%、中小病院幹部の53・1%が赤字決算見込みとの回答であった。今回26年度の診療報酬改定では、2016年度からの5回連続の実質マイナス改定と、年3%を超える物価や医療材料の高騰がある中で10%水準の抜本的なプラス改定を要求していたが、正味で+2・22%の改定(本体+3・09%で薬価等が▼0・87%)であった。もっと詳しく見てみると純粋に療養の給付の改善に充てられる財源はわずか、+0・1%にすぎない。公務員は月給引き上げ率が毎年2・760 3・62%でボーナスの支給月数も年間4・5カ月0 4・65カ月に対して、診療報酬改定は2年に1回改定するだけなので、赤字が増大するのも当然である。
初再診料では、時間内初診料291点は据え置き、同再診料+1点で76点となっただけだ。健診などの受診後に関連した疾病における同日の初再診料は算定不可とか、月2回以上訪問診療を行っている場合でも、ある基準(詳しい基準は当協会が販売する書籍『新点数運用Q&Aレセプトの記載』参照)を満たしていない場合は月2回以上の区分ではなく、月1回の区分で算定するなど厳しい縛りを新設している。
在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2の加算として新設された持続陽圧呼吸療法充実管理体制加算では、CPAP療法の指導管理を行う外来患者の直近3カ月以内における延べ管理月数に占める、CPAP療法の1日使用時間が4時間以上の日が20日以上である管理月数の割合が4割以上である事が届出の要件とされた。その他支援診や在医総管など多くに施設基準、減算、届出の再提出等があるので、5月中までに各施設での検討を行う必要があるようだ。
不明な点があれば、どんどん当協会に相談して、取り漏れを極力避けるようにしていただきたい。
(顧問 野田 芳隆)